ダークメイジ

・魔人属 ・魔人型

○生息地…森林、沼地、魔界など様々
○気性……好色、我侭
○食糧……人間と同様の食事、人間の男性の精

○高い魔力を有し、様々な魔術を操る魔人の一種。
 しばしば、サバトの「魔女」と混同される事があるが、サバトの首領である「バフォメット」の手によって魔女となったサバトの魔女達とは異なり、人間の女性が魔物のごとき強い欲望を抱き、それを満たすための力を求めた時、無意識に自身の身体に周囲の魔物の魔力を取り込み、自ら魔女として覚醒した者達が、この「ダークメイジ」である。
 バフォメットの元に統率され、組織や集団のために魔術を行使する事もあるサバトの魔女とは異なり、欲望により自ら魔女へと堕ちたダークメイジの気性は総じて享楽的かつ自分本位で、その魔術は自らが快楽を得るために使われる。

 普段は人気のない森林や沼地の奥の住処で暮らしている事の多い彼女達だが、一度人前に姿を現せば、自らの欲望を満たすべく、容赦無くその魔力を振るう事だろう。
 自身の欲望に極めて正直な彼女達は、性に奔放で、人間の男性を求める魔物の欲望のままに行動し、数多の魔術を用いて男性を篭絡しようとする。
 気に入った男性を手に入れるためならば手段を選ばず、時として男性の住む都市ごと魔界へと変えてしまうといった大きな事件を起こしたり、時として魔物へと変えた住人を従え、自らの手で魔界へと変えた都市に君臨する事もあり、「邪悪な魔女」等と呼ばれる悪名高い魔女の多くは、サバトの魔女ではなく、このダークメイジである。
 
 また、彼女達の暮らす森や沼地には魔術が張り巡らされており、入り込んだ男性を道に迷わせ、彼女達の住処や魔物達の元へと導く。
 彼女達は手に入れた男性を彼女達に溺れさせ、自らの爛れた欲望を充足させるべく、互いが最大限に快楽を得られる様に数多の魔術を施して交わりを行う。
 魔女となる事で欲望を体現するかの様に淫らなものとなった彼女達の肉体は、男性の劣情を誘い、交わる事で男性の身体に彼女達の魔力を馴染ませていく。
 魔女の肉体が生み出す快楽は、男性の魔術に対する耐性を低下させ、男性の思考を惚けさせるにつれて彼女達の魔術は大きな効果を発揮する様になり、男性に尽きる事の無い精力と絶える事の無い彼女達への情欲を与えるのだ。


 彼女達はこの様にして虜にした男性と主従契約を結び、自らの使い魔とする。
 使い魔を得た彼女達の多くは、これまで以上に二人きりで住処にこもる事が多くなり、欲望のままに使い魔であり夫である男性を愛で、肉体を交わし、精を啜る爛れた日々を過ごす様になる。
 彼女達はそうした生活の中で魔力を蓄え、魔女としての力を高めて行く。
 魔女として強さが増すにつれ、彼女達は妖艶さを増し、夫に対する欲望と魔術による快楽への追求はより深く退廃的なものとなっていく事だろう。
 彼女達の魔術と魔力の全ては、彼女達の欲望を満たすために使われる。
即ち、夫と共に過ごす時を、更なる愉悦と恍惚に満ちた濃密なものとするために使うのである。



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