デーモン

・サキュバス属 ・悪魔型

○生息地…魔界
○気性……強気、意地悪、好色
○食糧……人間の男性の精

○青い肌と黒色の眼を持つ、強大で邪悪な魔力を身に宿す上級悪魔。
 旧魔 王時代に人間に対して食欲や本能的な殺戮衝動ではなく、明確な悪意を持たされ産みだされ、恐れられていた「悪魔」である。
 矮小で愚かな人類は魔物によって支配されるべきであるという思想を持ち、世界の全てを魔界へと変える事を目論む「過激派」の筆頭を担う種族である。

 人間が快楽に抗う事ができずに魔へと身を堕とす姿を好み、時には狡猾に唆し、時には淫魔の力で、ありとあらゆる手段で堕落の道へと誘い込む。
 退廃と背徳の香りを纏う姿は男性を堕落へと惹きつけ、彼女達に甘い言葉を囁かれれば、否応が無しに彼女達のもたらす快楽の日々を夢想してしまう。
 一度その淫魔の肉体と交われば、邪悪で高圧的な姿とは裏腹に、ただひたすらに甘美で心地良い、人を堕とす為に存在する快楽が男性をより深みへと導くだろう。  
 そうして男性が堕落へと足を踏み入れると、彼女達は「契約」を持ちかける。
 内容は主に「彼女達に全てを捧げる事により、永遠の快楽を約束する」といったもので、多くの男性は夢想した日々が現実となり、あの快楽が永遠のものになるのであればと、嬉々として全てを差し出してしまう。
 契約は魔術により縛られた決して破る事のできないもので、契約を交わした瞬間、永遠の快楽が約束されると共に、彼女達への永遠の服従が決定づけられる事となる。
 男性は彼女達に従属する事にすら悦びと情欲を覚える様になっていき、その身体は彼女達に命じられるだけで男性器がそそり立ち、精を捧げようとするだろう。
 彼女達は毛の一本から精液の一滴に至るまでを自身の所有物であるとして、男性を常に傍に置き、望むがままに精を啜り、契約通りに永遠の快楽を与えるのだ。
 一見、悪魔が完全に男性を支配している様に思えるが、実際の事情は少しばかり異なっている。
 契約の力は彼女達にも及び、契約を違える事は決して無い。
 すなわち、男性側も好きな時、好きな様に彼女達の身体を使い快楽を享受できるという事でもあり、男性が交わりを求めれば、彼女達はその全てを受け入れるのだ。
 契約内容から外れているにも関わらず毎日男性の望む料理を作ったり、着る事を求められた衣裳のために服飾店を訪れたりと、どうやら契約とは関係無く、男性にねだられると断れず甘やかしてしまう性分らしい。
 男性を常に傍に置きたがるのも溺愛と過保護さ故であり、結局の所、契約とは夫との「婚姻契約」であり、その過激な思想も彼女達からすれば弱い人間達が心配であるが故に保護下に置きたがるという事なのかもしれない。

 彼女達は全ての女性は魔物になるべきだとして、人間の女性に対しても積極的に襲いかかり魔物へと変える。
 その際、女性が彼女達の様な過激な思想を持つに至らなければデーモンとなる事は無く、ほとんどはサキュバスとなる。
 そのため、仲間に加えたい女性に対しては、魔物化の際に徹底的な調教と教育を施す事で、内に秘めた男性に対する支配欲を呼び起こし、邪悪な欲望を開花させ、デーモンへと育てあげるのだ。

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