若きカラステングのミコトは、今日も空から村人達の暮らしをチェックしていた。
「五助……農繁期というのに、今日もあんなところでサボっておるのか。減点だな」
「太助は今日も商いに精を出している事よ。感心、感心……」
「助蔵の奴め……またも、隣の畑の作物をチョロまかしおって。一度、天罰を当てねばならんか」
カラステングにとって、村人達の善行や悪行のチェックも修行の一環。
身に纏っている修験服も、ただのファッションではなく、立派な修行スタイルなのだ。
彼女たちは厳しい修行に勤しむ身であり、ミコトもその一人だった。
「ふぅ……こんなところか」
本日のチェックを終え、山へと戻ろうとするミコト。
その途上――眼下の神社で、賽銭箱に銭を投じる少年の姿が目に入った。
名は平太、年齢は10。若いカラステングのミコトより6歳年下である。
「……」
ミコトはその姿を捉え、木の枝へと静かに降り立った。
「父さんも母さんも妹も、家族みんな幸せに暮らせますように……」
ぱんぱんと手を叩き、静かに目を閉じる平太。
「ふむ……感心、感心。信心深く家族思い、勤勉で純真……なんと感心な少年よ」
平太を見下ろしながら、ミコトはしばらく目を細める。
申し分ない信心深さと、清らかとも言える純真さ。
外見も少女のように可愛らしく、そして心優しい。
ミコトの村人チェックでも、平太の所行は常に花丸。
それだけではなく、ミコトは彼を特別な人間として意識していたのだ――
「ん……あれ?」
不意に、こちらを見上げる平太。
二人の目が合った――その次の瞬間、樹上のミコトはばさばさと羽を広げて飛び去ってしまった。
「私も……修行が足りないな……」
そう呟きながら、彼女はそそくさと山へ戻っていったのである。
「やっぱり、カラステングのお姉さんだ……」
平太にとって、彼女の姿は見慣れたものだった。
この神社に来ると、良く彼女がいるのである。
神鳥様が自分を見守ってくれている――そう思うだけで、信心深い平太は嬉しい気分になってしまう。
しかし――その神鳥が自分に特別な思いを抱いていることを、平太は知るよしもなかった。
それから数ヶ月後――
「こ、今年も……この季節が……」
ミコトにとって、心穏やかでない季節がやってきた。
繁殖期――自分の巣へとオスをさらい、交わる時期である。
鳥系の妖魔ならば避けえない、繁殖の季節がとうとう訪れたのだ。
「ん、んん……」
巣穴の中では、ミコトの艶っぽい呻きが響いていた。
体が火照って、淫猥な気持ちが心をじんわりと支配していく。
股間からは、ダラダラと粘液のような露が溢れていた。
その膣口はヒクヒクと震え、何かを咥え込みたいと懇願しているかのよう。
「ん……、あぁぁ……」
修行ではどうしようもない、鳥人種の本能的な衝動がミコトを襲う。
去年も一昨年も、この燃え立つような情欲を耐え抜いた。
しかし、今年は――
気付いたときには、ミコトは巣穴を飛び出していた。
ばさばさと漆黒の翼をはためかせ、大空を駆ける。
対象がいる場所は、匂いで分かった。
あっちだ。川沿いの一本道。そこを、平太が一人で歩いている――
しばらく飛ぶと、平太の小さな後ろ姿が見えてきた。
羽根をはためかせながら降下しつつ、その背に迫り――
人間の太股と鳥の足で、ぎゅっと平太の細い体を捕らえる。
そのまま、一気に急上昇――こうした一連の動作はまるで、獲物を捕らえる猛禽類のようだった。
「カ、カラステングの……お姉さん……?」
訳も分からないまま捕らえられてしまった平太は、ミコトに空を運ばれながら目を丸くするばかり。
「や、やってしまった……私は……」
自己嫌悪に襲われながらも、性欲は全く抑えられそうにない。
平太の小さな体を足で抱いているだけで、股間から粘液が垂れ落ちるのが分かる。
この純真な少年を、目茶苦茶にしてしまいたい。
無垢な体を汚し、何度も何度も犯してしまいたい。
種汁を搾り取り、空っぽになるまで交わりたい――
そんな欲求に急かされるまま、ミコトは平太を抱えて巣穴へと戻ってきたのである。
「ど、どうしたの……? ここ、お姉さんのお家……?」
巣穴に敷かれた藁の上に座り、平太はきょろきょろと周囲を見回す。
その前には、息を荒げているミコトの姿があった。
明らかに異常な様子の彼女に、純真な平太も僅かな恐怖心を抱いたようだ。
「ね、ねぇ……僕をどうするの? た、食べちゃうの……?」
「そう……君は、私に食べられるんだ……」
抑えがたい性欲のままに、ミコトは平太を押し倒していた。
その小さな体にのしかかり、鋭利な足の爪で衣服を切り裂く。
その漆黒の翼で体を抱え込み、動けなくさせる――
「や、やだぁ……やめて……」
突然の凶行に、泣きじゃくる平太の顔。
それを眼前にして、ミコトはますます昂ぶっていた。
か細い声を漏らす口を、自らの口で塞ぐ。
吸い付くように唇を重ね、舌で平太の口内を舐め回す。
「ん、んむ……!?」
味わい尽くすような、濃厚な接吻――
発情期の鳥人族が放つ濃厚なフェロモンが平太にも振りまかれ、彼は初めての情欲に目を白黒させた。
ふんわりとした不思議な気分を味わいながらも、股間では何かがむくむくと膨らんでいく。
それを見て、ミコトは口の端を歪めた。
この肉棒を、自分の中に迎え入れる――そう考えただけで、股間が疼いてしまう。
「見て、平太……私のここ……平太のコレを、食べちゃいたいって……」
ぱくぱくと、口を開閉させるミコトの膣口。
そこからは、濃厚な女の汁がだらだらと垂れ落ちていた。
「お、おねえちゃん……」
それを目の当たりにし、平太は不思議な気持ちを抱く。
ぐねぐねと、淫らに誘うような膣口――それを見ているだけで、妙な昂ぶりが収まらない。
それは、平太にとって性の目覚めでもあった。
「食べちゃうよ、平太……私の下のお口で、ビンビンになった平太のおちんちんを……」
息を荒げ、少年にのしかかったまま――ミコトは、ゆっくりと腰を下ろしていく。
そして――発情期を迎えたミコトの蜜壺へと、平太のモノは沈んでしまった。
「あ、すごい……!」
「お、おねえちゃぁぁん……!」
繋がった二人は、同時に上擦った声を上げる。
ミコトは、酔ったような顔で――平太は、未知の快感にとろけた顔で――二人は視線を絡ませ合った。
「何、してるの……? おねえちゃん、これ……なに……ふぁぁぁ……」
その未熟な肉茎は、ミコトの熱い膣肉にくるまれ――じっくりと締め付けられているのだ。
少年は、自分の状況が全く分かっていなかった。
憧れの気持ちさえ抱いていたカラステングのお姉さんにさらわれ、黒い羽根で抱きすくめられ、組み敷かれ、不思議なことをされている――
性知識さえない少年にとって、まったく理解の出来ない状況である。
「きもちいいよぉ……おねえちゃぁん……おねえちゃぁぁぁぁぁん……」
ミコトに犯されたまま、平太は涙目で喘ぐしかなかった。
「平太、平太ぁ……」
ミコトにしても、自らの衝動を抑えることは全く出来なかった。
自分の発情期の肉壺が、平太のまだ未熟な肉棒をいたぶりにかかっているのだ。
締め付け、絡み、うねり――そして、種汁を搾り取ろうとしている。
「おねぇ、ちゃぁん……ふぁぁ……」
「平太……ごめん、平太は初めてなのに……でも……」
平太にとっては、これが初めての性体験。ミコトは、それを理解していた。
だから、優しくしてやりたい。優しくしてあげたいのに――
「腰が……止まらないよぉ……」
ミコトの腰はカクカクと激しく動いて、平太を容赦なく責めたてる。
熱い肉の穴が、まだ未熟な肉棒を激しくしごきたてていく。
「なにぃ、これ……おねえちゃん……なにか……もれちゃいそう……」
そして平太は、不意に腰の奥から妙な疼きを感じ取っていた。
「いいの、平太……それ、漏らしちゃっていいの……」
村人達を――いや、平太を特に入念に観察していたミコトは知っている。
この少年は、まだ精通さえ迎えていないのだ。
その初めての精通を、自身の膣内で強制的に迎えさせる――
そんな背徳的な悦びが、ミコトの中に渦巻いていた。
「ほら、平太……出して……そのまま……」
無垢な少年に、初めての絶頂を体験させる――その時が近付いてきた。
ミコトは激しく腰を揺すり、平太の肉棒を刺激し続ける。
「だめぇ……もれちゃうよぉ……」
「さあ、出して……平太……」
ぎゅっと腰を押しつけて、下半身をくねらせるようにした瞬間――
平太の体が、びくびくと震えだした。
「あ……あ、あ……あぁ……」
脈打ちに合わせて、びくびくと震える少年の体。
それに従い、蜜壺に埋もれた肉棒の先端からはびゅるびゅると粘った白濁液が溢れ出す。
「ふぁぁぁぁぁぁ……」
生まれて初めての異様な放出感に、平太は涙目で悶えていた。
「イっちゃったんだ……平太……」
一方、ミコトは深い快感と満足感に包まれていた。
自分の体の下で、思い焦がれていた少年が果てる――いや、強引に果てさせてしまう――
そして、その絶頂の証を子宮で受け入れる――
「ふぁぁぁ……おねえちゃん……」
自分の体の中にとくとくと精液を注ぎ込む少年を見下ろしながら、ミコトは妖艶な笑みを浮かべていた。
童貞を奪ったどころか、自身の肉壺の中で精通を迎えさせたという支配感をひしひしと感じながら。
「ひっく、ひっく……」
そして、人生で初めての射精を終え――少年は、泣き始めていた。
子供ながらに――いや、子供だからこそ「おもらし」というのは悪いことだと分かっている。
それを、女性の中でやってしまったのだ。
さらに、彼にとっては理解不能の快感が、罪悪感をより深いものにしていた。
「泣かなくてもいいの、平太……もっと、気持ちよくしてあげるから……」
「え……? あぁぁ……ふぁぁぁぁぁぁぁ……!!」
発情期のカラステングが、たった一回の交わりで満足するはずがない。
その蜜壺はぐにゅぐにゅと蠢いて、もっと多くの子種を求めるのだ。
咥え込んだ男のモノから、ありったけ搾り取ろうとする――
「なにこれぇ……おねえちゃんの中、うごいてるよぉ……」
「おちんちん、気持ちいいんでしょう? この中に、もらしていいんだよ……」
涙目の平太を見下ろしながら、ミコトはにっこりと笑う。
そして――情欲の赴くまま、彼の上で腰を振りたてていた。
「あ、あぁぁ……! おねえちゃぁん……!」
「ほら、もっと出すの……ほら、ほら……」
じゅっぷじゅっぷと、まるで自らの中で肉棒をシェイクするかのようにミコトは腰を揺する。
その中で揉みしだかれ、平太のモノはひくひくとわなないていた。
「やめてぇ、おねえちゃん……また、もれちゃう……」
「漏らしていいの……ほらほら……」
そのまま腰を振りたて、火照った肉穴で少年のモノを扱きたてる。
その温もりの中へと、二度目の精液がドプドプと飛び散った。
「また漏らしたね、平太……でも、もっと欲しいの……」
「やめてぇ……また、もれちゃうよぉ……」
泣きながら懇願する平太を、ミコトは容赦なく責めたて続ける。
強制的に快感を与え、肉棒から精液を吐き出させる行為――
愛の営みと言うには、少々乱暴すぎる交わりはひたすらに続いた。
日が沈み、そして夜になっても――
――そして、朝。
ちゅんちゅんと雀の鳴き声を聞きながら、ミコトはむくりと身を起こした。
目一杯の精液を受け入れたおかげで、発情期は終わり。
今の彼女は、とっても爽やかな気分だ。
「……」
そして――真横に視線を落とすと、すやすやと寝入っている平太の姿があった。
昨晩から何度も何度も交わり、限界まで搾り取ってしまったのだ。
彼は藁の布団に潜って、疲れた体を休ませている。
発情を終えてすっかり冷静になったミコトの頬に、冷ややかな汗が伝った。
「私も……修行が足りないな……」
そう呟き、途方に暮れるミコト。
この事態、どう収拾を付けようか――
「ううん……」
幸せそうな顔をしながら、平太が寝返りを打つ。
それを眺め――もうしばらく、このままでもいいかと思うミコトだった。
平太がミコトの元に婿入りをする、五年前の話である。
END
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