つぼまじん被害報告書
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……この物語は本編とは多分関係ありません……
……某風来のシ○ンの知識があると、よりお楽しみになれるかもしれません……

〜〜ある日のこと、家の中〜〜

「♪〜♪〜」
「じー……」
「……? どうかしましたか?」
「いや、その腰の壷なんだけど」
「はい? 私の壷が何か?」
「確か、魔力の塊なんだっけ?」
「そうですよ〜。私たちつぼまじんにとっては命と同じくらい大切なものなんです〜」
「ふ〜ん。でも普通の壷にしか見えないなあ。中に物は入るし、かといって特に変わったことが起きるわけでもないし」
「甘いですよ〜。それはいつもは私が「普通の壷」に入っているからですよ。
でもでも、私たちつぼまじんは、その時々の目的に合わせて壷の効果を変えることが出来るんです〜」
「マジですか」
「まじです」
「う〜ん、信じられないなあ」
「む〜……。なら、実際に見てみますか〜?」
「え。いいの?」
「構いませんよ〜。ほかならぬご主人様の頼みですから〜」
「おお〜、なんか楽しみになってきた」
「では、私の壷の中にどうぞー」
「ん。お邪魔しまーす」

〜〜壷の中〜〜

「う〜ん、いつ来ても不思議だ。この広さとか立派なものだよね。静かであったかくて快適だし」
「えへへ……。それが私たちの仕様ですから」
「で、その特別な壷って言うのは?」
「あ、ちょっと待ってくださいね。いろいろ用意して……あと、折角なのでおめかし用の壷に着替えてきますから」
「ん、わかった。いってらっしゃい。(……「おめかし用の壷」なんてあるんだ……変なの)」

――数分後――

「お待たせしましたー」
「あ、おかえり〜。なるほど、いつもの壷もいいけどその壷も花の模様がかわいくて、よく似合ってるよ」
「えへへ……褒められちゃいました。うれしいです……。ありがとうございます、ごしゅじんさま〜」
「あはは……なんだかこっちが照れくさいや。で、「それ」がそうなの?」
「はい! 今持っているものだけですけど、どれも「特別な壷」ですよ〜」
「ふ〜ん。あ、これは?」
「これは「分裂の壷」ですよ〜。入れたものを増やすことができるんです」
「……おお! 一本の大根が二本に!?」
「すごいでしょ〜」
「便利だね〜。えっと、じゃあこれは?」
「それは「強化の壷」ですねー。入れたものの質や性能がよくなります。例えばこのさびたナイフを入れると……」
「うわ、ぴかぴかだ! すご……どこかの伝説に出てくる名剣みたいだ……。おお、大根が綺麗にまっぷたつ!」
「あまり大きなものは入らないのが難点ですけどねー」
「それじゃあ、このちょっと大きいのは?」
「「やりすごしの壷」っていうんですよ〜。本来私たちが勝てないような相手に目をつけられてしまったとき、この中に隠れてやりすごすんです。
通常の壷と違って、この壷なら覗かれても相手を引き込むことがないんですー」
「いろいろあるんだね」
「はい、いろいろなんです」
「で、これが最後の一つかな?」
「はい、えへへ……。とっておきなんですよ〜。私たちつぼまじんが作り出せる壷の中でも、これは珍しい壷なんです」
「へえ〜。どんな効果があるんだろ」
「知りたいですか〜? それじゃあご主人様、その壷に入ってみてください」
「え、入れるの?」
「入れますよー」
「よいしょっと……。うわ、ほんとだ。どう考えても人間が入れそうにはないのに。……不思議だ……」
「つぼまじんの壷ですから〜」
「そういわれるとなんかすごい説得力があるね。ん? なんだか体が変な感じするんだけど……。
……あ、あれ? ねえ、なんかこの壷、出られないんですけど?」
「わ〜! よく似合ってますよ! ごしゅじんさま〜」
「似合ってるって何が? って、なにこの声!? あれ、この肌の色に、いつの間にか着てるこの衣装って……まさか……」
「はい、鏡です〜」
「ありがと……ってえええ!? これが……僕? ちょっと僕を見てくれ、こいつをどう思う?」
「すごく……かわいい「つぼまじん」ですー。えへ、私とおそろいですね〜」
「やっぱりいいいい!? 待って待って、なんで僕がつぼまじんになってるの!?
うわ、アリエと並ぶとほんとにそっくりだよ! って、体まで女の子になってるし!! ちょっとお! これ何の壷だったの!?」
「えへ、秘中の秘「合成の壷」です! 中に入った人間をつぼまじんにしちゃうんですよ〜!」
「そういうことは……先に言ってくれ――――っ!!」

――END……?――

「おわるな――――ッ! せめて元に戻して――――ッ!!」
「いいじゃないですか、魔物化は作者の趣味だそうですし。
自分がなれないなら、いっそSS主人公を魔物娘に変えてやる!だそうです」
「おいいい!! そんなメタな発言やめてーっ!」
「番外編ですし、なんでもありなんですよ?」
「そんなんでなっとくできるかあああああ!!!」
「では、次回の魔物被害報告でお会いしましょう〜。またです〜」
「ちょ、ちょっとお! ねえ、僕もしかしてずっとこのままとかないよね!?
ねえ!? アリエ、こっちちゃんと見て……」(画面、暗くなる)

――投げっぱなしでEND――

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