コンコン 「入ってください」 「はい、失礼します」 私はドアを開け、主人の居る書斎の中へ入る。 四方八方、壁は見渡す限りの本棚で、それでも本は収まりきらず床にあふれかえっている。 もっとも、この屋敷は書斎以外も本であふれている。 「君を呼んだのは他でもありません」 「・・・・・・」 私の主人はもったいぶって話すのが好きだ。この言い回しもこれで何度目か。 こういいつつ案外大した用事ではなかったりする。 後ろを向いて椅子に座っていた主人がくるりとこちらを振り返る。 本の読みすぎで目が悪くなり、かけた銀縁の丸メガネと微妙に筋肉がついた体が何かミスマッチである。 「君は今日までよく働いてくれました・・・」 私がこの屋敷に来てからもう8年がたった。 「いえ・・・・・・当然のことです」 そう言って、私は頭を下げる。 「いや・・・君は十分に働いてくれました。そろそろです」 「え・・・?」 心臓がどくん、と動く。 「もう君は自由ですよ」 「そ・・・・・・そんな・・・!」 「君はもう、約束の分だけはたらいてくれました。 それに僕には彼女が居ますから」 彼の横にすぅっと、私と瓜二つな女性が現れた。 「わ・・・・・・私はまだ・・・!」 その瞬間、私の下にあった地面がガラガラと崩れて消えた。 どすん 「うぐぅ・・・!」 「イルナちゃん朝だよ!起きた起きた〜♪」 「いた・・・や、やめて・・・」 私の双子のエルナが私の上にのしかかり暴れまわる。 「あ、おっはよ〜♪」 「お、おはよう・・・・・・エルナ」 私はエルナを押しのけようとする。だが寝起きの体じゃ思うように力が入らない。 「相変わらず元気ないなぁ〜。イルナちゃんは!」 朝っぱらからここまで元気なのはあなたくらいです。 「早く、オルウィン様の朝食の準備しないと!メイド長に怒られちゃうよっ!」 そう言うと騒がしい双子の妹は早足で部屋から出て行った。 だるい体を何とか起こし、クローゼットへ向かう。 手際良く寝巻きを脱いで畳み、いつも着ているメイド服に着替える。 「あっ・・・・・・」 そこで気が付いた。 「エルナ・・・・・・」 エルナはパジャマのままだった。 「・・・・・・おはようございます」 「あら、イルナ。おはよう」 食堂の入り口で年季のはいったおばさんとおばあさんの間くらいのメイド長と挨拶を交わす。 隣には泣きそうなパジャマ姿のエルナが立っている。どうやらお説教のようだ。 彼女の目が(どうして言ってくれなかったのさ!)と言っている。そんなこと言われても・・・・・・ 「おはようございます・・・・・・」 「おはようございます。イルナ。 皆待っていたんですよ。早く席に座ってください」 私達の主人、屋敷の主のオルウィンが笑顔で手招きする。 屋敷の主の言っても、彼の父が病気で早くに死んでしまったため 年はまだ20台の半ばくらいだ。 私は早足で席へと座る 「ささ、アマンダとエルナも。 もういいですから朝食にしましょう」 「え、ホントですか!さっすがオルウィン様!だぁーいす・・・ぎぃっ!?」 「こらエルナ!まったくあなたは・・・」 エルナが言い切る前にアマンダメイド長の拳が飛び、またお説教をはじめようとする。 「ま、まあまあ・・・ アマンダ、もう許してあげてくださいよ」 「オルウィン様、でも・・・・・・」 アマンダメイド長がこちらを向いたスキにエルナが逃げ出してきて、私の隣の席に座る。 「まったく・・・はぁ」 アマンダメイド長もやれやれと言った感じにため息をつき、席につく 「さあ、今日も一日がんばりましょう! 神様と太陽と農家の人たちに感謝して、いただきます」 オルウィン様のその言葉とともに、皆一斉に食事を始めた。 「・・・・・・はぁ」 「むぐ・・・ろひはろ?いるららん?」 妹が口に料理を詰め込みながらこちらを向いて話しかけてくる。 「な・・・なんて言ったの?」 「らから!ろひらろっれえいっれるほほ!」 妹の口から何かが飛んでくる。 「た・・・食べてから・・・」 「・・・ゴクン。ため息なんてついちゃって、何かあったの?」 「え・・・・・・」 「それにオルウィン様のほうばっかぼーっと眺めちゃって」 「・・・・・・」 顔に血が登るのがわかる。 「あれあれ?イルナちゃん!赤くなっちゃってるよ? も・し・か・し・て・・・・・・恋かな!?」 「ちょ・・・ちょっとエルナ・・・・・・」 「あははっ、前々から知ってたけどねっ!」 私は恥ずかしさのあまり、俯いてしまう。 オルウィン様はさっきご飯を食べ終わって書斎に行ってしまったのが救いだ。 「可愛いなぁ〜イルナちゃんは。 でもなぁ、イルナちゃん、喋るのヘタだし、何にしても奥手だし おしゃれとかもわかんないみたいだし、どうだろうなぁ〜 オルウィン様はああ見えて、もてるからなぁ〜。お金持ちだし。 あ、でもイルナちゃん、あたしと同じ顔だからね! 顔の良さだけは保証するよ!」 「や・・・やめ・・・・・・」 妹のマシンガントークが耳に痛い。 「あ、そうそう忘れてました!」 いきなり食堂の扉を開け、オルウィン様が入ってくる。 「ぶほっ!」 妹のマシンガントークが料理の噴出とともにとまる。まだ食べてたのね・・・・・・ 「今日からレティちゃんが泊まりにくるそうです。 何か調べ物があるそうです。部屋の準備をよろしくお願いしますね」 「え、レティちゃんが来るんだっ!」 レティちゃん。というのはこの王都にある教会のクレリックの女の子だ。 この屋敷はオルウィン様の趣味でまるまる図書館のようなものだ。 そして、オルウィン様が「皆に本のすばらしさを知ってほしい!」と 屋敷の入り口付近を開放しているため、すでに市民図書館のようになってしまっている。 レティとは、そこで知り合って仲良くなった。 「ね、ね!イルナちゃん!レティちゃんが来るんだよ!」 「う・・・うん・・・・・・」 妹はうれしそうにはしゃいでいる。内心私も友人が遊びに来るのはうれしいが妹のようにははしゃげない。 「それじゃあ、よろしくお願いしますね」 そう言ってオルウィン様は食堂から出て行った。 ------------------------------------------------------------------------------------------------- 「二人ともお久しぶり〜」 「レティちゃん!ひさしぶり〜!」 私と妹と二人で、屋敷にやってきたレティを迎える。 妹ははしゃぎっぱなしでレティに抱きついた。 「あれ?いい匂いがする・・・香水?」 「ふふ、ちょっとね」 たしかに彼女から何か甘いいい匂いがする。それに服装も・・・・・・ 「あれあれ?服もなんかおしゃれだね〜!」 「最近、街で流行ってる服なんだって」 「へぇ〜、レティちゃん。変わったね。どしたの?」 たしかに彼女は変わった。前はもっと地味で、少しおどおどした感じの子だったはずだ。 「うふふ、私、ガルトと付き合いはじめたの」 「おおっ!例の騎士さんですか!」 「あ・・・・・おめでとうございます」 以前から彼女に、好きな人が居るけど告白できない。と相談を受けていた。 私に言われても気の利いたことは言えないが、妹はいろいろとトンチンカンなアドバイスをしていたようだ。 「いいなぁ〜いいなぁ〜。先こされちゃったなぁ」 「ふふ。告白が上手くいくヒミツの方法があるの♪」 「ええー、何それ?気になるなぁ。教えて教えて! 好きな人いないけど・・・・・・ね?」 妹がチラっとこちらを見る。やめてほしい 「教えてあげるよ。調べ物を先にしたいから、また夜にね♪」 「やったぁー!イルナちゃん、一緒に教えてもらおう!」 「わ・・・私は・・・」 「それじゃあ、また後にね」 「あっとでね〜!」 レティは屋敷の奥の『古代の魔術』の本がある部屋へと入っていった。 私と妹は逆の方向へ向かい、メイドとしての仕事をするため、キッチンへと向かった。 ----------------------------------------------------------------------------- 「・・・・・・」 ここはどこだろう。 「おや、おはようイルナ」 「アマンダさん・・・・・・?」 どうやら自分のようだ。 「あなた、お皿洗いの最中に倒れちゃったのよ。 いつもまじめに働いてくれてたから疲れてたのかしらね?」 「あ・・・・・・すみません」 「いいのよいいのよ。エルナと違ってあなたは普段から頑張ってくれてるしね。 そうそう、約束とかはいいのかしら? エルナが騒いでたけど・・・追い返したわ」 約束・・・・・・多分レティと妹との『告白が上手くいくヒミツの方法』を教えてもらうことだ。 「今・・・・・・いつですか?」 「あなたずっと寝てたのよねぇ。もう朝よ」 しまった・・・・・・寝過ごしてしまった。 「ア・・・アマンダさん・・・あ・・・ありがとうございました!」 バタン! そう言って私は部屋を飛び出す。 「大切な約束だったのかしら?」 「レ・・・レティさん」 「あ、おはようイルナ。大丈夫?」 「あの・・・そ、その・・・ごめんなさい!」 私はおどおどしながら頭を下げる。 「いいよいいよ。イルナちゃんにはまた後で教えてあげるから♪」 「え・・・・・・う、うん」 「おっはよー!イルナちゃん♪」 いきなり妹が飛び出してくる。そして何故か私に抱きついてくる。 「お、おはよう・・・」 「大丈夫?イルナちゃん!」 「う・・・うん。大丈夫・・・」 「よかったぁ!ちゅっ!」 妹が私にキスしてくる。少しはしゃぎすぎだ。 「や・・・・・・やめ・・・・・・」 「あっ。ごめんねぇ。 もひとつおっはよ〜!」 私から離れてレティに抱きつく。全く節操のない・・・・・・ 「ね、ね・・・あれやってっ!」 妹がレティに迫っている。なんだろう? 「うふふ、その前に仕事があるんじゃないの? 私も調べ事したいから、お昼休みまで我慢して。ね?」 「うんっ♪」 「・・・・・・?」 「あ、昨日の上手く行く告白の方法の話だよ。 後でイルナにも教えてあげるから、また昼休みにね」 「う、うん・・・・・・」 レティは抱きつく妹をスルリと振りほどいて昨日と同じ部屋へと行ってしまう。 「やあ、ちょうどいいところに」 入れ替わりで背後からオルウィン様があらわれる。 「お、おはよう・・・ございます・・・・・・」 声がどんどん小さくなる。自分でも赤くなっているのがわかる。 「おはようございますっ。オルウィン様!」 大して元気に挨拶する妹。 「今日の夜、書斎へ来てください。大事な話があります。では」 「わかりました・・・」 「わっかりましたー!」 それだけ言うと、早足でどこかへ言ってしまった。 「なんだろうね〜。もしかして・・・ イルナ、実は君の事がすきなんです。結婚しましょう! とか!?」 妹が似てないオルウィン様の真似で私に告白する。やめてほしい。 「そ・・・そんな・・・・・・」 似てない妹の真似でも赤くなってしまう私 「イルナちゃん、かっわいい〜♪」 「も、もうっ!」 恥ずかしいので、私はさっさと仕事をしにキッチンへと走った。 そういえば、妹にキスされたとき、唾が少しだけ口の中に入ってきたが 何やら甘かった。またケーキでもつまみ食いしたのだろうか? 「うふっ。可愛いよ・・・ほんとに」 私が居なくなった後、妹が邪悪に微笑んだ。 そろそろ約束の時間だ。たしかレティの部屋で待ち合わせのはず。 上手く行く告白の方法とはなんなのだろうか。 少し気になる・・・私もそれでオルウィン様と・・・ いや、無理だ。こんな言いたい事も言えない性格の私じゃ・・・ ・・・! ・・・レティの部屋から何か聞こえる。 「・・・・・・ ・・・・・・」 妹の声だ。なんなのだろうか? ちょうど良く、扉が少し開いている。何故かすぐに開けてはいけない気がして、扉の中をそーっとのぞきこんでみる。 ・・・・・・! 目の前に信じられない光景が広がっていた。 「あ・・・あぁン・・・ご主人さまぁ・・・♪」 「あっ・・・うふふ・・・可愛いよ・・・エルナ」 部屋の中では妹とレティが裸になり、絡み合っていた。 「にゃはぁ・・・ご主人様ぁ・・・♪ もっともっとちょうだいっ♪」 四つんばいになった妹が後ろに居るレティへ潤んだ瞳で懇願する。 するとレティは腰を振り、何やら黒いもので妹の秘書を激しく突く。 ・・・黒いもの? 状況と同じく奇妙なモノがあった。 ひとつは・・・女性のはずのレティの股間の部分から、何か黒いものが生えている。 そしてそれで妹の秘所を貫いているのだ。 そしてもうひとつ・・・・・・妹の格好だ。布一枚纏っていない裸体に腰の辺りから細長く茶色い尻尾。 頭には猫のような耳。そして、首に飼い犬や猫がつけるような黒い皮の首輪。 「ふにゅぅ・・・♪ はぁン・・・奥まで届いてる・・・っ! あぁぁンっ♪」 「あンっ・・・ふふっ・・・すっかり夢中だね・・・エルナ! どう?気持ちいい?」 「あ・・・気持ちいいっ♪ ご主人様のおチンチンだいすきっ♪」 「やっぱりエルナは正直だね・・・」 ・・・と、とにかくここから逃げないと・・・! そう思う、足を前に動かそうとする。 が、動いたのは足では無く、手だった。 私の手は迷うことなくメイド服のスカートを持ち上げる。 いつのまにか、私の秘所からは液体が漏れていた。 (え・・・・・・どうして・・・!) もう片方の手も何かに操られるように私の下半身へと向かう。そして・・・ 「やっ・・・!」 私の指が割れ目にそって動く。 「ぁ・・・やっ・・・いやっ・・・・・・!」 見つからないように声を抑える。だが、私のものでない私の指先は愛撫をやめてはくれない。 突然何やら甘い匂いがする。部屋からだろうか。 頭がぼーっとしてくる。 くちゅくちゅくちゅくちゅ・・・ 「やぁっ・・・!あっ・・・あぁン!」 気が付くと私は声を我慢するのをやめていた。 「あはっ、イルナ。準備できてるみたいだね♪」 いつのまにか私の前に二人が立っていた。 「にゃはっ♪イルナちゃんにも、あたし達の秘密。おしえてあげるっ♪」 「ぁ・・・ン・・・秘密・・・?」 二人が目の前で眺めていても私の手は愛撫をやめることはなかった。 そして、私もやめたくなくなっていた。 「うふっ、人の話を聞いてる最中でもオナニーを続けるなんて・・・えっちだね♪」 「え・・・そんなのじゃない・・・!」 「体が勝手に・・・!私は・・・私は・・・・・・・・・・・・?」 私の手の動きが急に止まる。 「ね、ね!イルナちゃん!我慢はよくないよっ♪ ほらほら見て見てぇ♪」 妹は私に見せ付けるように右手の指を二本、ためらいもなく自分の秘所へズブリと突き立てた。 「はにゃぁ〜ン・・・ あ・・・はぁっ♪あぁっ♪」 ぐっしょりと濡れ切ったそこを私の顔の前で激しくかきまわす。 ・・・いいにおいがする。 「こんなんじゃものたりないよぉ!もっとぉっ♪」 妹はそう言うと一旦手を止め、妹の内部へ指を更に一本追加し、再びかき回す。 くちゅくちゅくちゅくちゅ 「あはっ♪いいよっ♪いいよぉ〜・・・ きもちいいよぉ・・・にゃはっ・・・あぁぁン♪」 空ろな目をした妹が三本の指でひたすら自分の中をかき回す。 ・・・羨ましい。 私も指を動かそうとする・・・だが、自分の意思では動かない。 くちゅくちゅくちゃくちゅ 妹の秘所からとろとろと液体が流れる。いい匂いだ・・・ 舐めとろうと舌を伸ばすが届かない。体は動かない。 体は動かないが、私の股間はどんどん熱くなり、こぼれる液体の量も増えていく。 私も・・・私も・・・! 「私も・・・私もしたい・・・!」 「よくできました♪」 それまで見ていただけのレティが、自分の唇を私の唇に押し付けてきた。 「んっ・・・!」 私に抵抗する力はない、むしろ抵抗などするわけがない。 「ちゅ・・・ちゅぱぁ・・・」 彼女の口の中舌と一緒にどろりと甘い液体が流れ込んでくる。 「にゃはぁっ♪あ・・・ いいなぁいいなぁ・・・あンっ・・・ご主人様ぁ・・・あたしにもぉ!」 妹が指の動きを止めることなく懇願する。 「ぷはっ・・・ごほうびだよ。どうかな・・・?」 私の口の中を味わい終えたレティが唇を離す。 「・・・・・・・・・・・・」 口の中に甘さが広がり、脳髄が痺れる。 体の中が熱く火照り、空腹感が私を支配する。 私はだらしなくよだれをたらし、何も考えることが出来なくなっていた。 「うふっ・・・エルナ。あなたにはその前にやることがあるよね?」 「ぁ・・・そうだったっ♪ うふふふふっ・・・ダークマター、かもぉ〜んっ♪」 妹の呼びかけとともに妹の秘所からレティが妹を貫いたものと同じ、黒い物体があらわれる。 「にゃはぁぁあンっ♪」 黒い物体が秘所に擦れ、妹が歓喜の声をあげる。 黒い芋虫の頭のようなそれは、妹の喘ぎとともに体を揺らす。 「にゃはは・・・イルナちゃん・・・いただきまぁすっ♪」 妹は容赦なく私の秘書を突き破る。 「ひゃぁっんっ!」 私の処女幕は容赦なく突き破られ、血が噴出す。 だが感じたのは痛みではなく強い快感だった。 「エルナちゃんは容赦ないんだね♪」 「あはっ♪あぁン!もっといっぱい入ってあげてぇっ♪」 「やぁン!はぁ・・・あぁ・・・あぁぁン!」 妹は私の股間部から流れる真っ赤な血に全く目もくれず、ひたすら私を激しく突き続けた。 「はあぁ!・・あぁ・・・イルナちゃぁん・・・でるよぉ♪」 「ぁ・・・あぁ・・・やぁっ・・・!」 ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ・・・ 「にゃあぁぁぁっ♪」 「あぁぁぁァンっ!!!」 黒い物体の先から、卵のようなものが私の中に潜り込んでくる。 「はぁ・・・これで一緒だね・・・♪」 妹のその言葉と一緒に私は意識を失った。 「・・・後はその子が孵化するのを待つだけだね・・・♪」 後に残ったレティは邪悪に微笑みながら、私の首に何かを取り付ける。 エルナと同じ、黒い首輪だった。 「うふふ・・・これであなたも淫らなペットになったね♪ エルナは私のペットだけど・・・あなたはきっとあの人の・・・ うふっ、お幸せにね♪」 そう言ってレティは部屋を出て行った。 後に残された私の体に、消したくてたまらなかったあの印が再び浮かび上がった。 -------------------------------------------------------------------- コンコン 「入ってください」 「はい、失礼します」 私はドアを開け、主人の居る書斎の中へ入る。 四方八方、壁は見渡す限りの本棚で、それでも本は収まりきらず床にあふれかえっている。 もっとも、この屋敷は書斎以外も本であふれている。 「君を呼んだのは他でもありません」 「・・・・・・」 私の主人はもったいぶって話すのが好きだ。この言い回しもこれで何度目か。 こういいつつ案外大した用事ではなかったりする。 後ろを向いて椅子に座っていた主人がくるりとこちらを振り返る。 本の読みすぎで目が悪くなり、かけた銀縁の丸メガネと微妙に筋肉がついた体が何かミスマッチである。 「君は今日までよく働いてくれました・・・」 私がこの屋敷に来てからもう8年がたった。 「いえ・・・・・・当然のことです」 そう言って、私は頭を下げる。 「いや・・・君は十分に働いてくれました。そろそろです」 「はい、そろそろ丁度約束の金額が貯まりましたね」 「・・・・・・」 「私と貴方が出会ったのは8年前・・・私が10歳で貴方は15歳でした」 「よく覚えてますね」 「若くして当主となった貴方がやって来たのは・・・ そう、奴隷市場」 「・・・・・・」 「私とエルナはそこの商品でした。 貴方は自分の父親が奴隷を酷似していた事を・・・苦に感じていました。 けれども、この国の警備隊や騎士団は奴隷商とつながり、金を手に入れ、骨抜きになっていた。 流石に名家の当主でも、国と戦う事は出来なかった。 だから貴方は・・・父親と同じ。奴隷を買う道を選んだ」 「・・・すまないと思っています・・・仕方がなかったんです。そのときは・・・」 「いえ、感謝しています・・・ あなたは私達と、一部の子供達を買い取り、自分の屋敷で働かせた。 そして・・・他の使用人と同じように私達に働いた分だけのお金をくれました」 「・・・・・・」 「私がそのとき、なんと言ったか覚えていますか?」 「・・・偽善者」 「そうです。妹は素直に喜びましたが・・・ 私はそう言いました。そして・・・貴方は私のお金を奪い、私にこう言いました」 「じゃあ君は奴隷だ」「じゃあ君は奴隷だ」 「君を買った値段分」「君を買った値段分」 「ここで働いてもらいますね」「ここで働いてもらいますね」 「値段分働いてさえくれれば」「値段分働いてさえくれれば」 「あなたはもう用済みです」「あなたはもう用済みです」 私とオルウィン様は一句一字違わず、同じ言葉を発する。 「・・・よく覚えていましたね」 「はい、一句一字、一時も忘れる事はありませんでした。 そのとき決めたんです。あなたに一生お仕えすると。 そして・・・私は貴方の事が大好きです。 お傍に置いていただけますか?」 「・・・・・・もちろんです」 オルウィン様は笑顔で私に肯定する。 そして私も笑顔を返す。 「・・・・・・! イルナ・・・?」 しまった、これから自分がする事を想像して、ついよだれをたらしてしまった。 「失礼しました・・・エルナ」 「はいよっ♪」 「なっ・・・!」 先に部屋に潜んでいた妹がオルウィン様を押さえつけ、椅子から引きずり降ろし、押さえつける。 「な、何をするですか!」 「い・い・コ・トですよっ!オルウィンさまぁ♪」 「はぁ・・・はぁ・・・早速・・・御奉仕させていただきますね・・・ご主人様」 これからする事を考えるだけで息が荒くなる。 それにあわせて私の体が変化していく。 頭からは黒い犬の耳が生え、メイド服のスカートの下からフサフサの尻尾が姿を現す。 そして、私の心はすでに発情期の犬そのものだった。 「失礼します・・・」 私は机を飛び越え、ご主人様の元へ向かう。 「イルナちゃん、かわいくなったねぇ♪」 妹が楽しそうにこちらを見て笑う。 「ご主人様・・・」 ご主人様をねっとりした瞳で見つめる私、ご主人様も私の瞳を見つめ返してくれている。 「イルナ・・・一体どうして・・・むぐぅっ」 素早い動作でご主人様の口をふさぐ、そして口の中を犬のように、ペロペロと丁寧に嘗め回す。 「ちゅ・・・れろ・・・ちゅぱ・・・ぺろ・・・」 私が奉仕するたびに私の中に言い知れぬ満足感の電撃のような快感が走る。 そして、舐めるたびにご主人様の目の焦点が合わなくなってくる。 「どうですか・・・?ご主人様?」 「あ・・・ぁ。いいですよ・・・」 静かに呟いたご主人様の声が愛おしい。 「すみません・・・ご主人様・・・もう私。我慢の限界です・・・」 「あははっ♪イルナちゃん、全然我慢してないじゃないっ! でも、あたし達、もう我慢する必要なんてないもんねっ♪」 そう言うエルナは、私が奉仕をしている間、ひたすら自慰に励んでいたようだ。 下半身がすでにどろどろになっており、猫の耳と尻尾が生えている。 エルナが馴れた手つきでご主人様の服を脱がしていく。 それは私がやりたかったのに・・・・・・ 「これが・・・ご主人様の・・・!」 「イルナちゃんのえっちぃ〜。顔がにやけてるよ? たしかにすごいねっ♪私のご主人様の蟲より太くておっきぃっ♪ このっ!この幸せものっ♪」 「あ・・・あンッ!やめてよエルナ・・・」 妹が私の胸をツンツンしてくる。 ダークマターのお陰で生まれ変わった私達は全身の感度があがっている。 ご主人様に手を・・・すべてを・・・しっかりと感じたい。その願いをかなえてくれたのだ。 私の全身はすでに、触れられるだけで快感を感じられるようになっているのだ。 私はゆっくりと仰向けで倒れているご主人様の身体の上に被さる。 「ご主人様・・・ご主人様ぁ・・・いれてもよろしいでしょうか? いいですよ・・・ね♪」 ずぶずぶずぶ 「うっ・・!」 「きゃぅぅンっ♪」 私はご主人様の返答も聞かずにご主人様の一物をいっきに飲み込んでしまう。 エルナと繋がった時とは比べ物にならない快感が身体に走り、つい犬のような声を出してしまう。 「動いてよろしいでしょうか?・・・すみません、我慢できません・・・!」 またもや聞くのだが、答えが返ってくるまで我慢など出来るわけがない。 すぐに私は腰を振る。獣のように激しく。 「ふぅン・・・!きゃぅ・・・ぁ・・・あぁン!はっ・・・はっ・・・♪」 「いいなぁふっといチンコぉ・・・ ねぇ、オルウィン様ぁ・・・あたしもぉ♪」 そう言うと妹はオルウィン様の顔を跨ぎ、すでに湿りきった秘所を押し付ける。 「な・め・て♪」 妹がねだるとすぐにご主人様は妹の秘所をぺろぺろと舐め始める。 「にゃっ♪うぅ〜ん、いいよぉ♪」 ・・・私のご主人様なのに・・・ 「あ・・・あぁン!・・・ご主人様ぁ・・・後でそれ私にもぉ・・・」 「ねっ・・あふっ・・・・イルナちゃん♪」 「な・・・あぁ・・・はぁン!なぁに・・・エルナ?」 「胸のトコの刺青・・・♪」 「えっ・・ひゃぁっ・・・これ?」 私の胸の部分には、黒い刺青でとあるマークが浮かんでいた。 これは奴隷の証。奴隷市場で売られる前に刻まれたものだ。 「あはっ・・・はぁン♪ それ・・・掻き毟って消えかけてたんじゃないのっ? あっ・・・オルウィンさまぁ。もっとは・げ・し・く♪」 妹の言葉にご主人様の舌の動きが無言で早くなる。 それに少しムカっときて、私は腰の動きを止めた。 「ご主人様・・・卑しいメイドの我侭をどうかお許しください・・・ 動いてください・・・お願いします・・・ご・しゅ・じ・ん・さ・ま♪」 妹のマネをして見た。言い方はどうだったろうか?今度もっとエッチな喋り方の練習をしよう。 「はい・・・」 「きゃぅ!あぁンッ!」 ご主人様の腰が急に動き始める。 しかも妹と違い返事まで返してくれた。 結合部から伝わる快感と心に伝わる快感で溶けてまざってしまいそうだ。 「ねっ・・・それでその印はっ・・・あっ・・・」 昔はこの印が嫌で掻き毟って消そうとしていた。 その結果、胸のあたりは傷だらけで、印も消えかけていた。 だが、私が変わってから傷は消え、奴隷の証は再び浮き上がってきた。 「ふふ・・・あってもいいかな・・・って。 私はご主人様の奴隷だから・・・はぁぁぁんっ!」 ご主人様の腰の動きが加速する。 私は絶頂を迎えそうになっていた。 「ご・・・ご主人様・・・! お許しください!淫らなメイドはご主人様がほしいです・・・! ご主人様の精液が欲しいです・・・あぁ・・・私が逝く前に・・・ ご主人様も一緒に・・・ぁ・・・あぁぁァんッ!」 ドクン・・・ドクン・・・ 私の中にご主人様のあまぁい精液が注がれる。 「はっ・・・はっ・・・もっと・・・ねぇ、ご主人様・・・?」 ご主人様はスースーと寝息を立てていた。 「ふふ・・・お疲れになったのですね・・・ それにしても・・・すごかった・・・。 今度は私からではなく、レティとエルナみたいに・・・ 私が四つんばいになって、ご主人さまが後ろから・・・うふふふふふ・・・」 「イルナちゃん、またよだれ垂れてるよぉ? ところで、あたしもその大きいの食べて見たいの・・・♪ この後、借りていいかなっ?」 「ダメに決まってるでしょう。 ご主人様に御奉仕するのは私の仕事なの!」 私はそういうと自分の秘所をすっとなでる 「はぅん・・・」 ズズズズと黒く巨大な蟲が姿を現した。 「あはっ♪ イルナちゃんのもおっきい・・・」 私は期待に瞳を潤ませた発情期の雌猫を押し倒した。 淫らな雌犬と雌猫の遊戯は朝まで続いたという。 -------------------------------------------------------- 「うふふふふふ・・・」 「何にやついているんだレティ・・・」 「うふっ、野獣のような行為っていいよね」 「・・・・・・」 「そうそうガルト、これ買ってきたの」 そういってレティが取り出したものは ロープ・目隠し。そして首輪。 「そ・・・それをどうするつもりだ・・・」 「私が使うんじゃないよ。 ・・・今夜は私を思い切り縛り付けて・・・ね♪」 夜はまだまだ終わらない。