ドラゴンゾンビ

・ドラゴン属 ・アンデッド型

○生息地…洞窟、山岳地帯、湿地帯
○気性……単純、好色、凶暴
○食糧……人間の男性の精

○地上の王者たる「ドラゴン」がアンデッドとなったもの。
 ドラゴンはその気位の高さから、人間の男性を取るに足らぬ存在であると見下し、男性と交わる事なく一生を終える者も少なくはない。
 そうしたドラゴンの屍に魔物の魔力が集まり、夫となる男性を見つけられなかった事への後悔や、子を成す事ができなかった未練と結びつく事で、彼女達を「ドラゴンゾンビ」として蘇らせる。
 腐敗しない肉体の代わりに、その精神は理性やドラゴンの誇りがどろどろに腐り堕ちてしまっており、生前に得られなかった人間の男性との交わりと、子を成す事だけを求めて常に愛液を滴らせる「メストカゲ」そのものとなっている。

 理性的であった生前とは異なり本能的で、人間の男性を見つけると、彼女達を突き動かす性への執着のままに、襲い掛かり犯そうとする。
 思考は単純化し、動きは若干鈍くなっているものの、魔物の中でも最上位であるドラゴンの力は健在で、アンデッドとなる事で疲れ知らずとなっているため、オスと認識した相手をどこまでも執拗に追い続ける。
 更に、生前は炎だったブレスは、まるで瘴気の様な「腐敗のブレス」となっており、浴びた者は邪魔な理性や抵抗の意思が腐り堕ち、目の前のメスに対する生殖本能のみに突き動かされるオスとなってしまう。
 生前引き締まっていた肉体はだらしなく緩み、男性が胸や臀部に指を這わせれば、オスを受け入れる事を示すかの様に容易く沈み込む柔らかさと、それを押し返す弾力を併せ持った抱き心地の良いオスに媚びた身体付きへと変わっている。
 貪欲にオスを欲する女性器は、その柔らかさで男性器を容易く呑み込んでしまう一方で、一度挿れれば咥え込んで離さず、まるで涎を垂らすかの様に過剰に分泌される愛液を潤滑剤に、ぐにぐにと男性器を貪り尽くし、男性を彼女達というメスの虜にしてしまう。
 極めて凶暴な彼女達だが、逆に男性から彼女達を犯そうとした場合、途端に大人しくなり、それを受け入れるという。
 男を襲う際の彼女達の表情には生前の凛々しさは無く、かといって獲物を前にした捕食者のものでもない。
 その顔に浮かんでいるのは、ただ男に媚び甘えるだらしないメスの表情であり、男性に襲い掛かるのも、彼女達からすれば、ただ甘えているだけで激しいだけの「おねだり」なのだ。
 つまり、男性から彼女達との交わりを求めるのであれば、彼女達から男性を襲う理由は無いのである。

 夫を得る事でメスとしてオスに求められ、オスの精液で子宮が満たされる本能的な幸福に浸る彼女達の姿には、餓えていた時の凶暴性は一切感じられない。
 だが、手に入れたオスを宝物として守ろうとする本能もアンデッドになる事で強まっており、伴侶が危害を加えられそうになれば半狂乱となって暴れ、手当たり次第に「腐敗のブレス」を吐き散らす。
 ブレスの効果は男性ならば時間経過で元に戻るが、女性の場合は理性と共に魔物化に対する抵抗力を腐らせ、女性を「ゾンビ」や「ワイト」といったアンデッドへと変え、容易く不死者の群れを作り出してしまう。



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