トリトニア
・シェル属 ・軟体生物型
○生息地…海
○気性……穏やか、単純
○食糧……雑食、なんでも食べる。
○海の中で暮らす魔物で、元々は貝殻を持っていたが、自身の身体をオスに見せつける必要性から、進化の過程で貝殻を捨て去ったのだとされている。
海底を這い回るほか、ひらひらとした身体の一部を揺らめかせ、浮遊するかの様に水中を移動する。
身体は他者が触れると手が沈み込んでしまう程に柔らかく、同じ様に物腰も柔らかな気性の大人しい種族である。
その身体はひれによって彩られ、生息する環境や個体ごとに様々に異なる美しい色彩と多彩な模様は、さながらドレスを着た貴婦人の様で、ひれを揺らす優雅な姿は見る者を魅了する事だろう。
その美しさは男性のみならず女性をも虜にし、人間の間でも彼女達の姿を模して作られたドレスが、高貴な女性達に愛用されている。
頭に生える触覚は男性の存在を感じ取り、彼女達を無意識の内に人間の男性の元へと導き、時折、地上にあがってくる事もあるという。
だが、彼女達自身は極めて穏やかな魔物であり、男性と遭遇してもぼんやりしているか、友好的かつ穏やかに接するのみで、積極的に襲いかかる事はない。
その一方で背中に持つ触手は、彼女達の意志や思考とは別に自律的に行動し、背後で動く存在を察知して自動的に獲物の捕獲や外敵への攻撃を行う。
背後に存在するのが人間の男性であれば、魔物の本能に基づいて積極的に捕獲し、時として身体に絡みついて弄り快楽を与え、射精にまで導いてしまうという。
背中の触手には感覚が存在せず、頭の触覚は男性の精に敏感だが、男性の位置は極めて曖昧に察知するため、背中に男性を背負っているにも関わらず、彼女達自身は視界に映らない男性の存在を探すばかりで、触手により幾度となく精を搾ってからようやく「背中の触手に男性が引っかかっている」事に気付く場合も少なくはない。
彼女達と遭遇した場合、身を隠すのは逆に危険であり、決して背後にはまわらず正面から彼女達に自身の存在を知らせる方が安全だろう。
彼女達は自身の肉体に沈み込んだものを、自分の所有物であると認識する習性をもつ。
男性から彼女達の肉体にその身をうずめた場合、触手に犯された男性を介抱しようと彼女達から抱いた場合のどちらであっても、男性を自分の夫として認識し、交尾を求める事だろう。
彼女達との交わりは、男性を柔らかな身体に抱き込む様に抱擁し、互いの身体をできる限り密着させて行われる。
夫の身体が自身の肉体により深く沈み込む事を好み、より深い抽挿のみならず、深い接吻や柔らかな胸に顔をうずめるといった行為も彼女達を強く悦ばせる事だろう。
また、彼女達が自身へと沈み込ませようとするのは、男性の肉体だけではない。
未婚の個体であれば、基本的に自身を求めてくる男性を拒まず、夫となった男性に対しては、すべてを受け容れるかの様な深い包容力を見せる。
夫が甘え、求めてくる事に、彼女達は夫の心が自身へと沈み込み、自分のものになっていくという強い悦びを覚えるため、夫が彼女達に依存してしまう様に優しく抱擁と交わりを繰り返し、快楽と安らぎを与え続けるのである。
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