「不思議の国」 「ハートの女王」が支配する、奇妙で淫らなハプニングの溢れる、 おもちゃ箱をひっくり返したような雰囲気の不思議な雰囲気の魔界である。 一見すると、明るく自然豊かな魔界で、街にはファンシーで可愛らしい建造物が立ち並んでいるが、 それと共に、どこか奇妙な植物や建造物、場違いな物体なども至る所に散らばっている。 国の中心には、ハートの女王が住んでいる赤と白を基調とする巨大な城が存在する。 別次元に存在するため、女王や内部の魔物達の手を借りなければ入る事はできないが、 ある者はうっかり眠ってしまい、気が付けばこの国に。 ある者は道に迷ってしまい、当ても無くさまよった先に。 ある者は、突然何かに誘われるかのように、どこかへ向かう「ワーラビット」を追いかけて。 女王の独断と偏見と気まぐれで、多くの人間の男女や魔物、夫婦たちが、やや強引にこの国へと招待されている。 「ワーラビット」や「アリス」は、何故かこの国の入口の出現に敏感で、 すべての「アリス」は、必ずいつかはこの国に訪れるのだといわれている。(伴侶が存在する場合は必ずセットで招待されるようである) 国中の様々な場所や物品・食糧には魔術が仕掛けられており、それらは理不尽に来訪者へと襲い掛かる。 「食べた魔物(女性)の身体を幼い少女に、男性の身体を幼い少年に変えるクッキー」 「幼い姿の魔物や少女が食べれば色香漂う大人の女性へと姿が変わるケーキ」 「飲んだ男性が大きな犬の姿になってしまい、発情して魔物娘を襲って犯してしまう紅茶」 「突然降り注ぐ媚薬の雨に、それによってできあがる、どろりとした液体の池」 突然、巻き起こる淫らなハプニングは、どれも来訪者の精神を混乱させ、振り回す事だろう。 来訪者とは異なり、不思議の国の住人達はこれらのハプニングが起これば、とりあえず夫婦で交わって楽しむのだという。 更には、住人達はこの国の様々な魔術の内容と発動条件を把握しており、(主に魔物達が交わる際に放たれる魔力によって発動するらしい) 例えば、この場所で夫婦で深い口づけをすれば、一瞬でお城から商店街へワープできる… などと言ったものを、彼女達は便利に使っているのである。 はたから見れば、いたる所で突然、淫らな情事に耽り、交わり出す住人達を、来訪者は狂っていると感じてしまう事だろう。 来訪者はこの淫らに狂った光景に、最初は混乱するものの、「チェシャ猫」はじめ、不思議の国の住人達に導かれる事により、 やがては不思議の国に適応し、自身も不思議の国の住人の一人となってしまう事となる。 人間の男性はハプニングの際に居合わせ、交わった魔物達と夫婦となってインキュバスに。 人間の女性はすっかり不思議の国の魔物達の一匹に。(不思議の国の固有の種族になるが、どの種族になるかは本人の適正次第である) 魔物達の場合、一部の種族は不思議の国の固有種へと変化する事となる。(例:ワーキャットならチェシャ猫に変化する) この国で様々なハプニングに遭遇し、多くの魔物や夫婦と出会い、 快楽をその身に浴びながらも、これらを乗り越え女王の元へとたどり着いた「アリス」には、大きな変化が訪れる事となる。 「アリス」達は男性と交わった後に処女に戻り、更に交わりの記憶が消えてしまい、子を孕む事もできない特殊な種族だが、 この国に適応した彼女達は性質が変化し、交わりの後も記憶は残り、子を孕む事もできるようになる。 更には、消えたように見えて、実は彼女達の中に蓄積し続けていた、これまでの夫との交わりの記憶が、アリスの中に全て蘇る。 こうして、自身が経験してきた、淫らで幸せな記憶の全てを持ちながらも、 はじめての純粋で素直な心も失わない、真の「アリス」が完成するのである。 (不思議の国を冒険中の「アリス」は立て続けに淫らなハプニングが続くためか、 この魔界に満ちるハートの女王の魔力のためか、肉体が「行為中」であると認識し続けるため、記憶が持続し続けるという。 また、一度「アリス」として完成すれば、不思議の国の外に戻った場合も記憶を失う事は無い) 「ハートの女王」 魔王夫妻の娘たちである「リリム」の一匹で、彼女はその三女である。 幼い少女の姿をしており、性格も非常に子供っぽいものの、傲慢不遜の暴君で、 不思議の国は彼女が好き放題に作った国であり、国の全ては、彼女の気まぐれとワガママによって決められている。 彼女の機嫌を損ねれば、もれなく淫らな目に遭う様々な極刑は免れず、そうでもなくとも気まぐれに極刑が命ぜられる事だろう。 (これらの極刑の多くは不思議の国の住人達にとっては、いつもと違った環境で伴侶と気持ちよくなれるイベントとして処理されている) 常に楽しいものや美味しいもの、淫らなものを求めており、退屈を晴らすために、外部の人間や魔物を不思議の国に呼びこんだり、 寂しがり屋な面もあり、不思議の国の住人を呼びつけては遊びに講じたり、お菓子を献上させたりするのだという。 比較的、不思議の国の住人には女王として慕われているものの、 わがままな子供をあやして、可愛がられている様にも見えなくも無い。 神にも等しい膨大な魔力と、類稀なる魔術の才能を持ち、 不思議の国のいたる所に掛けられた魔術は、すべて彼女が仕掛けたものである。 日々、より楽しく淫らな新しい悪戯、もといサプライズ、もとい魔術を考案している。 なお、彼女の姿が幼いのは、「リリム」でありながらも、突然変異種である「アリス」であるからなのだとか。 |